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好きな作家は…ドスト… [読書]

読書が趣味というと好きな作家は?と聞かれるのは宿命ですが、その際にドストエフスキーと言うと、ああ、新訳読んだんだと思われたりするブームもすでに去って久しいですね。



読みました。

“あの名作には真犯人がいた。兄弟たちの驚くべき「その後」を描く『カラマーゾフの兄弟』第二部”と帯にはあります。

学生の頃、図書館で全集を借りてむさぼり読んではいたものの、特にこの一番の大作については読んだぜという満足感だけで、正直内容についてはあまり覚えていません。ドストエフスキーが好き!とか公言しているくせに。

それでもやはりファンとしてはこれは読んでおかなくてはなるまい!ということで読み始めましたが、『兄弟』のほうの復習を作品の中でしてくれているので随分思い出しました。

ドストエフスキーの小説は哲学的と言われるのと同じくらい頻繁にミステリー的に読めるよなんて言われたりしますが、この作品は著者が『カラマーゾフの兄弟』をいちミステリーファンとしてミステリー的に読み解いて、ドストエフスキーが作品の中にちりばめた手がかりを読み解いて真相を解明してみました!という感じがして、それがとても面白かった。

私はミステリーはほんとにかじる程度なんですが、知り合いのミステリー好きは自分で手がかりや伏線を見つけながら読んで、探偵による解決編(金田一少年じゃないんだから)を読む前に自分で絶対答えを出す!と言っているのを聞いた時すっごく驚いたものですが、この作品はそうしたのかもなと思いました。

そして、好きだからこそ読み込んじゃったよ~という著者の熱い思いには共感もするし、あの作品をここまで読み込むかーという尊敬の念も抱いてしまいました。

この作品で提示された真相については何か妙に説得力もあって思わずそのまま信じそうになるけれど、そこは解釈のひとつということで、また別のファンの方や新訳をされた亀山郁夫先生にもぜひ解決編を書いてほし~い!

ところで、この作品にはSF要素といいますか、ある意味オカルト要素と言えるものが盛り込まれていて、個人的にはそこについニヤニヤしてしまいました。SF好きの方にも感想を聞いてみたいです。

新訳のほうは読んだことがないのですが、読んでみようかなとも思いました。




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