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きのこについて [読書]

きのこはわりと好きで、食卓に上る回数も多い。

特に、しいたけ、しめじ、舞茸、えのき、エリンギだろうか。ものすごく手に入りやすい種類ばかりだ。

スーパーでよく見るけれど、ほとんど買わないのはなめこ。別に嫌いなわけではないが、味噌汁に入れるくらいしか用途を思いつかないためだ。

名前が一番好きなのは“りこぼう”。しかしネットで調べてみると、“じこぼう”というほうが多数派らしいし、そもそも正式名称は“ハナイグチ”というらしい。子供のころよく親が近所の山で採ってきてくれ、味噌汁に入れて食べた記憶があるが、どういう味だったかは覚えていない。

きのこにまつわる忘れられない思い出といえば、これもまた子供のころ、家族と親の友人一家とともに少し遠くの山にきのこ狩りに行ったときのこと。

昼の休憩で弁当も食べ終わり、親たちはカラオケを始めていた。子供はそばにあった牧場で遊んでいた。

よくは覚えていないが、なぜか放し飼いにされていた牛がいて、間近で見ていた記憶がある。牛の鼻先を飛び回るハエがうっとうしく、なんだかかわいそうな気もして、手折った草でハエを追い払ってやろうとしたところ、牛に頭突きを食らわされ、泣きながら走って逃げた。

だからといってきのこを嫌いになるわけではなく、むしろ好きで、きのこ型やきのこ柄のものにはちょっと心惹かれはするけれど積極的に買い集めるというほどではないきのこ好きだが、店先で心奪われ衝動買いしてしまった本があります。

きのこ文学名作選

きのこ文学名作選

  • 作者: 飯沢耕太郎
  • 出版社/メーカー: 港の人
  • 発売日: 2010/11/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


『きのこ文学名作選』(飯沢耕太郎編/港の人)。編者の飯沢耕太郎といえば写真評論家というイメージが強いのだけど、最近はなんかきのこの話ばっかりしているなあ。

内容は、日本文学できのこがテーマというか、重要なモチーフになっている短編を集めたアンソロジーです。

萩原朔太郎から始まり、夢野久作、加賀乙彦、中井英夫、さらには今昔物語や狂言まで入ってバラエティーにとんでいて、ほとんどの作者が初体験だったが、ほかのも読んでみたいと思わせられるくらい面白かった。

中でも、村田喜代子と高樹のぶ子の二人は、かなりよかった。すでに作品もかなり多い大御所なので、これからの入門は難しそうだけど、でも読みたいなあ。

この本、装丁もかなり凝っていて、絶対重版できないだろうと思わせられます。表紙の作りだけでなく、作品ごとにレイアウトやフォント、紙まで変えていたりして、祖父江慎がやりたいようにやりまくった感が出ています。

全部読まなくても、なんか持っておきたい本。
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